2023年夏、慶應義塾高等学校野球部は、107年ぶりとなる甲子園優勝を成し遂げました。
しかし、私がこのチームから感じた本当の価値は、「日本一」という結果だけではありません。
そこへ至る過程で、一人ひとりが自分の可能性を信じ、自ら考え、自ら選択し、自ら行動する力を育んでいったことです。
大切なのは、「絶対に勝たなければならない」と自分を追い込むことではありません。
心の状態を整え、自分たちが目指す姿を明確に描き、
「自分ならできる」 「自分たちならできる」
という感覚を育てていくこと。
『慶應メンタル』でもお伝えしているように、人は自分の可能性を信じられたとき、行動の質が変わります。
そして、小さな成功や成長を積み重ねることで自己効力感が高まり、さらに大きな挑戦へ踏み出せるようになります。
同時に、『強いチームはなぜ「明るい」のか』で大切にしている「明るさ」は、単なる笑顔や元気の良さではありません。
困難な状況でも可能性へ意識を向け、仲間を信じ、挑戦することを楽しむことのできる心の状態です。
甲子園という大舞台でも、自分たちらしさを失わず、目の前の一球、一つのプレーに集中する。
その積み重ねの先に、107年ぶりという結果がありました。
勝利が人を輝かせるのではありません。
一人ひとりが自分の可能性を信じ、明るく挑戦し続けた先に、結果がついてくる。
慶應義塾高等学校野球部の姿は、「人は、もっと輝ける。」という私の信念を、改めて確信させてくれた現場の一つです。
